【電源機器】色々な種類の電源がありますが、何が違うんですか?

  • 弊社では現在2種類の電源を製造販売致しております。家庭用AC100Vを一般自動車用のDC13.8V程度に落とすのが『安定化電源器』で、品番はDM330MVのようにDMから始まります。 次にトラックや大型RVに使われているDC24Vを一般自動車用のDC13.8Vに変換するのが『DC/DCコンバーター』で品番はDT830MのようにDTから始まります。  

    尚、一般自動車用のDC13.8VをAC100Vに変換するのが『DC/ACインバーター』で弊社品番はRC015のようにRCから始まるものでしたが、2009年3月をもってインバーターは全機種の生産を終了致しました。

    それぞれ接続される機器の最大費電流の合計がその電源の定格値以内で有れば基本的にお使い頂けますが、ご注意頂きたい点がございますので、引き続き下記のFAQをお読み下さい。

【電源機器】スイッチング式とトランス式の電源、どう違うの?

  • 従来のトランス式(リニア方式)電源は、回路構成上その名の通りトランスを使用します。この為、重い、大きい、変換効率が悪い(変換出来なかった電力は熱となる)といったデメリットが有りました。そこで作られたのがスイッチング方式の電源で、トランス式のデメリット解消以外に、入力電圧範囲が広く、海外でも国内でも電圧の違いを気にせず使用出来るなどのメリットが有ることから、最近では携帯電話のチャージャー・アダプターからコンピューターの電源まで、広く使われています。

    スイッチング方式の大容量電源は回路構成が複雑になる=コストが高くなる、ノイズが発生しやすい、などのデメリットもありますが、弊社では通信用として特にノイズが出にくいように気を遣った設計をしています。それでもHFのローバンドでのDX通信など、僅かなノイズも嫌うユーザーには今でもトランス式が好まれるため、弊社では両方のタイプを生産しています。

【電源機器】DC/DCコンバーターの、バックアップ用MEMORY端子の使い方は?

  • 弊社製のDC/DCコンバーターに搭載されているMEMORY端子の使い方についてご説明します。(生産終了品を含みます)

    ※ DT705B/712B/715B/830L/840Mなどバックアップ電流が低いもの
    DC24Vが供給されている限り、この端子より常にDC12Vが出力されます。但し、取り出せる電流量は705B~715Bでは0.15A、DT840Mでは0.3A、DT830Lでは1Aと、バッテリー上がりを起こさせないように、ごく僅かな電流に限定されます。これはアマチュア無線機、ステレオ機器などで、メモリー登録や時計のメモリーが飛ばないようにするために専用の独立した「バックアップ・メモリー専用電源ケーブル」が出ていたタイプを接続するために設けている端子です。現在でもこのようなバックアップができる無線機やオーディオ機器をお使いのお客様が居られますので、この端子は残してあります。

    しかし、最近のカーステレオやカーナビなどの機器はこのバックアップケーブルが省略されACCのオンオフのみを検知しているものが殆どで、バックアップ電源ケーブルはメインのケーブルと共用されるようになりました。このため、バックアップ端子にラジオやナビなどの機器を直接つながれて機器の電源を入れると容量以上の負荷が掛かり、故障の原因となりますので絶対にお止めください。また、DT830Lではコンバーターの電源がONのときは10AまでMEMORY端子から電流が取り出せますが、ACC連動機能はありません。

    ※ DT830M/DT831D/DT920/DT930シリーズ
    これらのコンバーターは「コンバーター本体の電源スイッチがオフだと1A,オンだと10A~15A」をMEMORY端子より取り出すことができます。このことを利用すれば専用の独立した「バックアップ・メモリー専用ケーブル」が出ていないタイプの標準的なカーステレオやナビなどでも、最大消費電流がそれぞれ10A、15Aの機器であれば、下記の結線をすることでバックアップを保持しながらお使いになれます。接続方法は同梱の取扱説明書をお読みください。

    ※ 共通:ボディアースはノイズの問題などがあり、絶対にお止めください。配線には 市販の圧着端子などを使ってしっかりネジ締めをしてください。コンセント式のターミナルへの接続では、30Aは取り出すことができません。一般的なソケットでは接触抵抗が大きくなり、コンセントや配線が熱を持って変形、発煙、最悪の場合発火などの大きな事故につながる可能性がありますので、絶対にお止めください。この種の接続によって発生した事故に対しては一切の保証は無効とさせて頂きます。

    2:12V側機器の接続
    接続機器の12V入力ライン(+)を、電源オフの状態でコンバーターのMEMORY端子に市販の圧着端子を使ってしっかりと接続します。その他は、同梱のの説明書に従って12V車への接続と同様に行ってください。複数の機器なら、それら個々の機器の消費電流合計が10A,15Aを超えないようにしてください。

    3:使用方法
    コンバーターの電源を入れてから、車のキーを回してACCポジションにします。そ の後で接続機器の電源を入れます。以降は、コンバーターの電源スイッチは気に せず、キー操作でコンバーターのオンオフが自動的に操作できます。

    【注意】
    コンバーターの電流容量は、全ての端子の合計です。例えばバックアップ・メモリ ーに10A、メインの陸軍端子に30Aということではなく、シガープラグやスナップ端 子なども含めて、全部の接続機器の消費電流がコンバーターの定格以下であり、な おかつ個々の端子に記載されている数値以下の機器しかその端子にはつなげませ ん。間違った接続はソケットや配線が接触抵抗による熱を持って変形、発煙、最悪 の場合発火などの大きな事故につながる可能性がありますので、絶対にお止めく ださい。この種の接続によって発生した事故に対しては一切の保証は無効とさせて 頂きます。

【電源機器】これらの電源は規定の最大容量以内なら何を接続しても良いのですか?無線機以外の物に使えますか?使えない機器にはどんなものがあるの?

  • 現行の直流安定化電源は無線機の専用電源として製品化されており、一般電気製品に必要なPSEから除外されております。汎用電源としてのご利用はお控えください。

    生産を終了したDM-331DはPSE規格に適合しており、電源の定格値以内であれば一般用途の電子機器にもお使いになれます。DC-DCコンバーター(コンバーター)、生産を終了したDC-ACインバーター(インバーター)も一般用途の電源としてお使いいただけますが、別の機器の電源部として組み込む等は目的外の使用となり、一切の保証は無効とさせて頂きます。取扱説明書の取り扱い上の注意をよくお読みください。

    弊社の電源機器は全て業務用では無く、不具合などで発生する逸失利益については賠償責任が生じない限り補償することができません。特に医療・学術・工業など、一般向けよりも高度な性能や耐久性が求められる用途にはお使いになれません。化学実験(電気分解など)でご使用になり故障させるケースも多発していますが、これはバッテリーの充電と同様に接続装置側から電源機器に向かって逆電流が流れることがあるためです。このような使用は製品保証の対象外とさせていただいておりますので、絶対におやめください。また工業用ではないため、校正サービスはご提供しておりません。

    インバーター、コンバーター、安定化電源はハロゲンランプや一部の蛍光灯、モーターやコンプレッサーを使用する車載用冷蔵庫やファン、釣り船の電動リール、ヒーターなど起動時に一時的に流れる突入電流が機器に表示されている定格値よりはるかに大きくなる物では、スイッチを入れた時に保護回路が働いたり、ヒューズが切れたりしてお使いになれず、最悪の場合は故障します。電源を購入される前に、接続側機器のメーカーに「この製品の起動時の最大突入電流は何アンペア(インバーターの場合は何ワット)ですか?」とご確認頂いてから電源の機種を選択してください。

    安定化電源はカー用品店などで12V機器の商品展示用電源として使われることも多いようですが、定格ギリギリで使う、風通しが悪い(什器などで囲われている)ところに設置する、電源スイッチを使わずコンセントの抜き差しやブレーカーで電源を入り切りする等は故障の原因となります。以前は自動車のショールームで電装品を動かすのに安定化電源をバッテリー代わりにお使いのところもあったようですが、昨今の自動車は自動ドア、パワーウインドウ、液晶計器類、各種カメラやセンサーなど電装品が多数採用され負荷が大きくなって故障のリスクが増えています。

    近年のカーナビには車のACCがオフになったとき、電源が切れたように見えても内部で終了処理をするものがあります。このような機種をDC24V車でお使いになると、コンバーターの常時出力(バックアップ)の電流では足りず、カーナビ、コンバーターまたは両方の故障の原因になります。必ず接続前にカーナビメーカーに電源オフ時とバックアップ電流についてご確認ください。ナビ起因の故障も弊社の製品保証を超える対応は致しかねます。ナビの設置や取り外しに掛かる費用は製品の価格に含まれておらず、故障時の補償は致しておりません。

    トランス式(リニア式)の安定化電源で出力電圧を定格13.8Vより低く設定してお使いになる場合、電圧が低いほど最大出力電流量も低くなります。例えば30A定格の電源でも1.5V出力の場合、最大電流容量は僅か2A足らず、10Vでも25A程度となるので必ずご使用前に説明書のチャートをご覧ください。

    インバーターではポット、電気毛布など温度制御をする機器は家庭用ACの正弦波を必要とするものがあり、弊社のインバーターで採用している矩形波では機器が誤動作をするため、絶対にご使用にならないで下さい。

    すべての電源機器はカタログなどで連続**アンペア、と表示しておりますが、これは100%デューティサイクルを保証するものではありません。長時間お使いになるときは追加で放熱(ファンやブロアを使用)するなど、通気にご留意ください。

    電源機器は取り扱いを誤ると大変危険です。取り扱い説明書をご参照の上、正しくお使いください。

【電源機器】安定化電源器でバッテリーの充電は出来るの?電気分解や化学実験はできますか?

  • 安定化電源器やDC/DCコンバーターはバッテリー充電器では有りません。
    バイクや車用の鉛蓄電池などは容量がとても大きく、電池から電源に電気が逆流して電源を壊し、最悪の場合は発火の原因にもなりますので、絶対に充電には使用しないでください。小型のアダプターを使って充電する様な携帯用無線機や小型ラジコンのニッカド・バッテリーパック程度は、電圧を合わせば充電できる場合が有りますが、専用の充電器でないと電池の寿命を短くしたり、正しく充電できなかったりする場合が有り、最悪の場合故障の原因になります。

    特にラジコン用急速チャージャーの電源としてお使いになる場合は、チャージャーの説明書を良くお読みになり、ご質問が有ればそちらにお問い合わせください。弊社は充電器メーカーとコラボした充電用電源器は製造しておりませんし、充電器に関するご質問にはお答えできません。

    電気分解のような用途も同様で、接続された装置側に電位が発生して、それが安定化電源をオフにしたとき出力端子から逆流して電源の出力トランジスタを破壊することがあります。5~6Vの低い電圧でも壊れることがあり、このような用途では絶対にお使いにならないでください。

    いずれにせよ、充電器や化学実験の電源としてご使用になって起こった不具合は、電源・電池・装置側とも保証の対象外とさせて頂いておりますのでご注意ください。

【電源機器】安定化電源を2台、直列につないで24Vにすることはできますか?並列で容量を倍にすることはできますか?

  • DMシリーズ電源は直列化、並列化に対応するものではありません。無線雑誌やネット上に改造方法などが出ているのを目にしたことがありますが、大きな電流が流れることから誤った工作をすると感電や火災などの事故につながるため、自己責任といえども弊社では一切ご案内は致して居りません。

【電源機器】各出力端子の合計容量表示の意味が分かりません。どの端子を使用しても最大値までの電流を取り出せるの?

  • 電源によっては、それぞれの端子の近くに表示してある容量を合計すると、その電源の定格値以上の数字になりますが、お使いになれるのは定格以下の負荷のみです。

    定格の最大出力容量は、全ての端子で実際にお使いになっている負荷の合計です。例えば30Aの電源のシガープラグに10Aの負荷をつないでいれば、最大30Aと表示の有るネジ式端子からでも、取り出せる容量は「電源の最高出力30A」-「使用中の10A」=20Aとなります。

    各端子のMAX表示は、その端子から取り出せる容量の最大値です。MAX6Aとあればその部分につなげる負荷は他の端子に余裕が有っても6Aまでということです。数字が小さいほど構造的に小さな端子になっていることがお分かり頂けると思いますが、シガープラグやクイックリリース端子などは便利に使える反面、大きな電流を扱うことが出来ません。無理に小さな端子から大きな電流を取り出せるようにしても、端子と線が十分に接触しないことから電熱コンロのような状態になり最悪発熱・発火する危険が有るため、わざと少ない電気しか扱えないように設計されている訳です。

    最大電流に近い負荷はネジ式の陸軍式端子から取り出します。最大電流に耐えられる太さの線をなるべく市販の圧着端子などを使用して接続の上お使い下さい。

    安定化電源ではポピュラーなクラスですが、30Aというのはかなり大きな電気で、甘く見ては大変危険です。しっかりした配線をしているつもりでも時々ネジにゆるみがないか、近くにショートを誘発するような金属製のものが無いかなど、メンテナンスを兼ねて時々チェックするよう心掛けてください。

【電源機器】旧製品のメーターが壊れました。本体は動いているのですが、修理はできますか?

  • 可動部品なので消耗しやすいアナログメーターですがこちらの一番下でご案内しておりますように、一部の機種を除いて旧機種のメーターは在庫が無くなり、修理サービスも受付を終了させて頂きました。昨今はメーターの部品代と同じ千五百円も出せば、小型のテスターが簡単に入手できます。それをメーター代わりに電源の端子につないでおけば正確に電流や電圧をモニターできます。
    現行製品はもちろんメーターの交換修理が可能ですが、千五百~三千円の部品代の他に5千~8千円程度の修理技術料が掛かります。メーター故障だけであれば現行品もテスターで代用すればお得です。メーターの消耗が他の不具合を誘発することはありません。

【電源機器】DM330MVで漏電を感じます。故障ですか?

  • 運用中、無線機と電源を同時に触ると漏電を感じる、というお問い合わせがありますが、電源の筐体を正しくアースした状態で発生しているので無ければ、異常ではありません。電位の異なる機器(電源と電源、電源と無線機)を触ると、機器間の電位差から電流が人体を通じて流れるために感じるビリビリ、です。弊社ではDM330MVの出荷前検査で絶縁耐圧試験機を使用して国際指標IEC-479-1が規定する感電項目の「通常は有害な生理学的影響がない」0.5mAを下回ることを確認しています。

    たとえば機器の筐体のGND端子とベランダの手摺りやコンセントのアース端子間の電位をテスターで測定すると約45V~90Vacの電圧が計測できます。これは、電源回路の入力部のコモンモードフィルターに使用するコンデンサー(Yコンデンサーとも呼ばれます)によるもので、ACラインとGND間に挿入して、AC電源コードなどをアンテナの代わりとして流れる高周波成分を取り除く為に使用するものです。この電位を下げる最良の方法は、DM330MVのGND端子に良好なアースを接続する事です。

    DM330MVに限らず、安定化電源をご利用になる場合は無線機などの接続機器と重ねたり、お互いの筐体が接触した状態で設置すると、電位差によりお互いの機器に悪影響を与える原因となることがありますのでご注意ください。

    但しアースを接続していても電源装置のボディに触れて感電する場合は、故障の疑いがありますので弊社に点検修理をご用命ください。(例えば電源ケーブルの被膜がはがれて線材が露出したところを触ると感電するように、どのような家電製品でも故障は漏電の原因になります。)

    なお、無線機と電源は独立して接地するのが最良です。接地無しで無線機と電源の接地端子を接続するのは前述の接触と同じですから、おやめください。

【電源機器】DC/DCコンバーターはDC12Vなら、どんなカー用品にも対応するの?

  • 近年の車載用機器は非常に多様化しています。カーナビやオーディオ製品に限らずメモリーバックアップと連動して動作する物や、ACCポジションと連動する物など、自動車側の電源供給動作に依存するものが増えています。

    弊社製DC/DCコンバーターはメモリーバックアップ(本体スイッチのON/OFFに関わらず僅かな12V電流を流し、ナビやステレオの設定を消去しないようにする常時電源)出力端子を備える物がありますが、バッテリー上がりを防止する意味から僅かな電流しか取り出せないようになっています。大きな電流を流す動作はACC連動や本体上のメインスイッチで行います。バッテリー直結ができる接続機器は自由に電流が取り出せますが、DC/DCコンバーターはオンかオフかで電流の量が変わります。

    このような動作に対応するかどうかは接続側の機器のメーカーやカー用品の販売店などにお尋ねください。

    DT-712BやDT-715B、DT-840MなどACC連動機能が無いタイプは、メモリーバックアップ出力端子で取れる電流はごく僅かです。最近のカーステレオは以前のようなメモリー保持の専用ラインが出ていないものが殆どですから、これらは無線機のようにバックアップを必要としない機器専用とお考えください。

    【ご注意】
    近年の12V車用のカーナビ(ナビ)の接続には注意が必要です。


    ・ナビの機種によっては電源オンからバックアップや電源をオフに移行するときの処理に、電源が入ったときと同程度の数アンペアの電流が最長で数分程度必要なものがあります。この場合、DC/DCコンバーターがバックアップの微弱電流に切り替わると、ナビは処理をするための電流が足りなくなって、双方の誤動作や故障の原因となります。(同様の理由から、付け替えで不用意にバッテリーから外したり、バッテリー上がりのあとにカーナビが起動しなくなる場合もあるようです。)
    ・このような近年のナビのバックアップ動作に起因する不具合は、電源の修理以上の責は負いかねます。尚、保証期間を終了したものは有償修理とさせていただきます。
    ・新しいナビをお求めや付け替えの際は、必ず事前にACC電源やバックアップ電源をオフにした直後の動作についてカーナビメーカーにご確認頂くようお願いいたします。弊社にカーナビについてお問い合わせいただいても、お答えは致しかねますのでご理解ください。

【電源機器】DC/DCコンバーターの取り付けで注意する点は?

  • DC/DCコンバーターは大きな電流を扱うものが多く、正しく使用しないと電気・安全運転の両面から大変危険です。取扱説明書にも記載していますが、ご購入前の参考になるよう、ここにも記載します。誤った設置と使用による不具合は製品保証の対象外となります。また故障の際の取り外しと再取り付けの費用は製品保証に含まれません。

    ※ コンセントを使用した配線はお止めください。
    コンバーターの端子を改造し、AC100Vで使用するようなコンセントをお使いになる方がいらっしゃいますが、絶対におやめください。コンセントはあまり大きな電気を取れない構造であるうえ、極性の差し間違えにより故障、発火、ショートなどの原因になり、大変危険です。やむなくお使いになる場合は、その電流容量にご留意ください。30Aの電源でも、10Aのコンセントなら10Aを超えると容量不足になり、コンセントや車両の配線を含めた不具合、発熱、故障の原因となります。

    ※ ケーブル類は極性と使用電流容量に注意して、正しく配線してください。
    例え接続機器の電流容量がコンバーターの出力より大幅に小さくても、機器側が故障するとコンバーターの最大出力電流が機器側に流れる可能性があります。このとき配線に使われるケーブルが余りに細いと発熱し、最悪の場合は発火の恐れがあります。特にケーブル類を延長されるときは元のケーブルより太くする、ヒューズを付ける、可燃物を配線上に置かない等の予防処置をしてください。設置・配線に不明な点があれば自動車や船舶の整備業者に工事を依頼してください。やみくもに配線すると故障のほか、事故や火災の原因になります。ボディアースは電気的にお勧めできないほか、接続機器、特に無線機類のノイズの原因もなるのでおやめください。

    ※ コンバーターの近くや配線上に電気を通す性質のものを置かないでください。
    コンバーターの端子や配線上でショートを起こす可能性のある、金属製や水分を含んだものは絶対に設置場所の近くに置かないでください。水産物、結露する冷凍食品、洗車用具、アウトドア用品や釣具、工具など自動車や船舶に積む機会の多いものは注意が必要です。また、ドリンクホルダーの近くや飲み物をこぼす可能性のある場所も避けてください。

    ※ 設置、接続と配線は念入りに、丁寧に、確実に行ってください。
    コンバーターは運転やエアバッグの邪魔にならず、通気が良く、水のかからない場所に確実に取り付けてください。コンバーターと接続機器のケーブルは圧着端子と絶縁テープを使い、確実に接続してください。接続不良は抵抗をもって発熱したり、運転中の振動でケーブルが外れたりしてショートの原因になります。また配線は誤って足などに引っ掛けることが無いよう十分注意してください。指定以外のネジを使うときは十分に安全を確認してください。長いと車両やコンバーター内部の配線や部品を壊し、短いと落下の可能性があります。

    ※ メンテナンスを励行してください。
    設置後も定期的に出力端子のネジの緩み、配線の劣化や異常、コンバーター本体の通気、近くに燃えやすいものや金属類が無いこと、をチェックしてください。ネジを締めなおすなどのメンテナンスをするときは、必ず本体の電源スイッチを切ってください。

【電源機器】AC100Vを出力するDCACインバーターにAC100V入力の安定化電源をつないでDC12Vが取り出せ、接続機器が使えますか?

  • 今般のハイブリッド車にはAC100Vを出力するACDCインバーターを標準装備するものがあり、お問い合わせをいただくことが増えています。

    本件は、結果から申し上げて保証の対象外となります。

    現時点で、インバーターに接続したことが直接の原因とみられる安定化電源の修理は弊社サービスセンターでは承ったことがありません。電気的には接続しても故障はせず、きちんと起動すればお使いになれると存じます。但し下記のような原因から、弊社では車両と電源、ともに故障しても保証修理や損害の補償は致しかねますのでご了承ください。

    ・弊社安定化電源は家庭用ACまたは発動発電機の「正弦波の入力」を想定して設計製造しております。一般民生用に発売されている矩形波インバーターの使用は想定しておりません。
    ・インバーターと安定化電源、2つの変換を行うことで効率が悪くなります。消費電流が増え、安定した動作も保証できなくなります。
    ・現行製品の一般向けインバーターはほとんどすべてスイッチング方式でしょうから無線機の受信時にはスイッチングノイズの影響を受ける可能性が高くなります。DM330MVのようなスイッチング方式の電源なら、ダブルでノイズの発生源となります。
    ・市販のインバーターすべて、また多数の自動車で動作点検するのは事実上不可能です。「Aで使えるからBでも」はインバーターのようなデバイスには通用しません。(例えばスイッチングノイズでもその対策は製品によって様々のようです。)
    ・インバーター側の最大出力電流量を把握されているユーザー様ばかりではありません。自動車のコンセントの中には100W程度の小さな電流しか出力できないものもあるようで、ポータブルゲーム機やパッドのような省電力型デバイスの使用とそれらのバッテリー充電程度にしか適さない容量のコンセントに大きな電源をつながれると故障の原因になります。
    ・安定化電源はリニア方式はもとより、スイッチング電源でも結構重い部品を搭載しています。常に振動が加わる環境でお使いになることは想定していないので部品故障のリスクも高くなります。事実、弊社のDCDCコンバーターやMILスペックの車載無線機は振動や加速減速時の衝撃(G)を想定して製造しており、重い部品はボンドで補強固定するなど配慮をしています。

【電源機器】DM331DやDT831Dの液晶ディスプレイ、見る角度によって見えにくかったりムラが見えたりするのはなぜですか?

  • この種の液晶には視野角度と呼ばれる定格があり、全ての角度からまんべんなく見えることはありません。弊社の電源用メーターに液晶ディスプレイを採用するにあたって、実際の使用時にどの角度から見られることが一番多いかを検討して設定したのが「上方からメーターを見下ろすように見たときが一番ハッキリ見えること」でした。特に真正面からメーターをご覧になると、この視野角度や角度を決定するフィルタ幕の偏光の都合により見えづらかったり表示ムラが見えたりすることがありますが、製品の異常ではありません。少し角度を付けてご覧になれば、くっきりと見えます。