【受信機】どんな受信機なんですか?ラジオと何が違うの?

  • 一般に広帯域受信機(ワイドバンドレシーバー、スキャナーとも。以下、レシーバー)と呼ばれるものは普通のラジオ放送以外に特定小電力や簡易無線、アマチュア無線、盗聴器のような違法無線、コードレスマイク、航空、鉄道、船舶の無線など、幅広い周波数の電波が受信できるラジオです。昨今はデジタル簡易無線などが受信できる機種も存在し、アルインコのDJ-X100もその一つです。

    レシーバーは多くの電波を受信できる分、特定の帯域だけをカバーする専用ラジオに感度のような基本性能の部分で劣ることがあります。例えば短波放送が興味の中心であれば短波専用ラジオがベストです。「何をメインに聞きたいか」によって機種を選択するのがラジオ選びのコツ、といえましょう。レシーバーは主にV/UHF帯の通信を受信するのがメインのラジオです。

    航空機や鉄道の写真を撮るため被写体の接近を知るのに無線を聞く、であれば一番シンプルで小型のもので十分です。航空や鉄道は受信しやすく、高価な機種が持つ、より多くの電波型式対応などの機能は不要だからです。ですからDJ-X100は航空無線や鉄道無線を受信すること自体を趣味とする方にはお勧めしますが、別の趣味のための道具としてレシーバーを使う用途には向きません。

    広帯域受信で最も重要なのはアンテナです。レシーバーが受信する広い範囲を1本のアンテナでカバーするのは困難で、できたとしても大きさや重さが手持ちサイズの受信機に見合わないものになるはずです。FM音楽放送以下やUHF簡易無線以上の周波数は、付属のホイップアンテナではカバーしきれないので、目的の周波数をカバーする外付けアンテナが必要です。アンテナメーカーからいろいろなアンテナが発売されていますし、自作する方法もアマチュア無線家やBCLのWebサイトなどで紹介されています。弊社の現行品レシーバーのアンテナコネクターは規格品のSMA(-J)です。自宅など屋内で使うときは、屋外型アンテナを、なるべく高く開けた場所に設置するのが最良です。いくら別売の長いアンテナでも、屋内で使ってはあまり効果がありません。

    DJ-X100は周波数割り当ての原則、使われる電波型式、選択通信用コードの種類、スキャンやサーチ、メモリーチャンネルやバンクなど、通信とレシーバーの用語や意味などを知らないと使いこなすことができません。一般的な機種に採用されている各種自動モードやプリセット設定などが大幅に省かれているからです。その代わり、シーンに合わせて絞りやシャッタースピードを操作すれば素晴らしい写真が撮れる一眼レフ同様、DJ-X100はマニュアル設定をうまく使いこなせば一般向け機種では受信できない信号も受信できます。

    ラジオホビーを始めるためにレシーバーを購入されるなら、小型で良いので屋外設置アンテナと広帯域受信や航空無線受信などの解説書も併せてお求めになることを強くお勧めします。これらは無線機専門小売店の店頭でお求めになれます。竿と仕掛けを買うだけでは魚が釣れないのと同じで、知識と情報が無いと通信の受信はできません。

【受信機】ワイドバンドレシーバーを使うのに免許は必要なのですか?注意する点は?

  • 無線通信を日本国内で受信するのに、特別な免許は必要有りません。

    ただ、電波法第59条に「特定の相手方に対して行われる無線通信を傍受して、その存在もしくは内容を漏らし、又これを窃用してはならない」と定められていますので、受信した内容や個人情報を悪用したり、みだりに他人に通信の内容を話したりすると罰せられる可能性が有りますのでご注意下さい。

    海外の場合、例えばアメリカでは同じような内容が「プライバシー保護法」によって規定されており、誰でも通信を聞くことは出来ますが個人的な通信、例えば電話を受信するなどして知り得た情報を悪用したり、アナログといえども秘話を掛けた通信を解読して聞いたりすると電波管理とは別の法に触れる可能性が有りますし、広帯域受信機を含む無線機の持ち込みが、銃器並に非常に厳しく管理されている国や地域も有りますので、充分にご注意下さい。

    日本国内でも場所により無線機や受信機の持ち込みを制限している場所(イベント会場、テーマパーク、官公庁・公共施設等)があり、これらの場所で注意を受けたら速やかに受信を中止して指示に従ってください。さらに、場所柄をわきまえず受信をしていると何かと誤解されやすく、通行人から警察に通報されたり、職務質問を受けたり、トラブルの元になりかねません。特に盛り場、遊技場の近く、ホテル街、女性専用マンションや女子寮周辺などは特に盗聴の誤解を受けやすい場所ですので注意が必要です。

    最も大切なマナーは、屋外での受信には必ずイヤホンを使うこと、です。例えば空港で、航空無線をイヤホン無しで聴く方が目に付きますが、飛行機に興味のない大部分の方には迷惑でしかありません。電車の中でポータブルステレオをイヤホン無しで聴くことと同じですから、絶対にお止めください。

【受信機】放送以外に何も聞こえませんが故障でしょうか?

  • FMやAM放送の音声がはっきり聞こえていれば、故障の可能性はとても低いものです。

    いくら高価な道具を揃えていても、季節や仕掛けを選んだり釣場の情報(とそれを理解するための、最低限の専門用語の知識)を入手しておかないと目的の獲物が釣れない魚釣りと同じで、通信の受信はちょっとしたコツを理解したり知識を持っていないと何も聞こえず不安になることがあります。

    通信は放送と違い、通話が必要なときにしか電波を出しませんし、なるべく広い地域で聞いてもらえるように工夫する放送の設備とは反対に、「必要な通話ができる最小限度」の設備が優先されます。また、電波伝搬上の理由で、例えば航空無線であればどこでも聞こえるのは飛行中の飛行機が使うチャンネルだけで、管制の信号を聞くためには空港の近くに行く必要があり、なおかつフライトのある時間帯に限られます(地方の空港は便数が少ないです)。短波や中波では時間や季節で通信距離が変わります(AM放送で夜になると遠くの局が聞こえることはご経験があると思います)。盗聴電波にしても、そこらじゅうに仕掛けられていて簡単に受信ができると勘違いされる方が居られますが、普通の街中ではなかなか聞けるものではありません。携帯電話や警察無線のすべて、消防救急無線もごく一部の例外を除いてデジタル化され、市販の無線機では一切聞くことが出来ません。

    「ラジオ放送は聴けるが通信は何も聞こえない。本当に故障していないのかな?」と気になる方は、以下をお試しください。
    *意図せず設定したアッテネータやアンテナ切り替え設定などをもとに戻すため、リセットをかける。このとき、必ず説明書を読んでメモリー保護機能が有効になっていることを確認するか、パートリセットを選ぶ(保護が外れていたり、オールリセットをかけたりするとメモリーチャンネルが全て消去され、自分では復元できなくなります)
    *リセットするとVFOモードで起動するので、そのままダイヤルや数字キーで131.250または131.450MHzに周波数を合わせる。AMモードになることを確認する。
    (国内便が250、国際線が450を使うことが多く、どちらも頻繁に信号は出ていますが、しばらくしても聞こえなければチャンネルを切り替えてお試しください。)
    *ボリュームレベルを適切に調整する。
    *AM10時頃からPM8時頃までの飛行機が多く飛ぶ時間帯に屋外に出て、MONIキーを押してザーというノイズ音を出しっぱなしにする(弱い電波でも拾いやすくなります)。
    このとき、「ピギャ、ピ~ギャギャ」と断続的に短いバースト音が聞こえたら無線機とアンテナは正常です。このピギャピギャ音は飛行中の民間航空機が落とす位置情報などを含んだ航空無線のデータ信号で、飛行機が飛んでいる時間なら百キロ単位で離れた場所からの信号でも受信できるため全国どこでも受信し易く、頻繁に信号が出ていることから無線機に異常がないかどうかをチェックする格好の目安になります。ちなみにこれが聞こえれば、飛んでいる飛行機のパイロットが地上に自分の位置や高度を連絡する「航空路管制」が受信できる可能性は非常に高いです。「航空管制 周波数」で検索、自分の受信場所に近い「**セクター」の「VHF主要波チャンネル」をいくつかピックアップして待ち受けしてみてください。結構遠くからでも聞こえることがあるのであきらめずにチャンネルを変えてお試しください。

    通信の受信には情報の収集が大切です。インターネットで「盗聴や航空などジャンル名、周波数」のようなキーワードを含めた検索を行えば、たくさんの情報を得られます。弊社のレシーバーにはチャンネルが変わる幅(チャンネルステップ)や電波形式は標準的なものを書き込んでは有りますが、場合によっては目的の周波数に合わせて手動で切り替える必要があります。周波数・ステップ・モードが合わないと正しい待ち受け(電波が出てくるのを待つ)受信は出来ません。

    ハード面の改善では、「アンテナ」の一言に尽きます。標準アクセサリーのゴムアンテナや内蔵アンテナは、なるべくいろいろなバンドを聞こえ易くするために工夫がしてありますが、通信量の少ない地方や都会のビルの谷間にお住まいなど、電波が捉えにくい場合は、屋外に立てた外部アンテナを接続するだけで大きな効果があります。高性能なホイップアンテナに代えても効果がない、とおっしゃる方がおられますが、いくら良いアンテナでも室内で使っては思うほど改善はしません。クリップ式のアンテナマウント(アンテナメーカーから各種発売されています)にそのアンテナを取り付けて、窓枠に挟んで外に出すだけでも効果が感じられると思います。さらに受信範囲を広げるには、ディスコーンやGPと呼ばれる屋外設置型の広帯域受信用アンテナを使うことです。アンテナ専業メーカーからバラエティ豊かに発売されておりますので、販売店にご相談下さい。

【受信機】警察や消防のデジタル無線が聞ける受信機はありますか?

  • アナログのような感覚で受信できるレシーバーは存在しません。デジタル通信はアナログとは全く別物で、チャンネルを合わせれば聞こえるものではありませんし、そのような運用もされていません。特に公安や防衛関連など公共の安全にかかわる通信は製造から運用まで高いセキュリティレベルで守られており、このような通信が受信できる機器が一般に出回ることはありません。

    デジタルモードが受信できるDJ-X100も、下記のようなデジタル通信は受信できませんし、受信できるようにする方法もありません。
    警察・消防救急・自衛隊・海上保安庁など特殊な通信/携帯電話・デジタルコードレス電話/デジタル防災行政/電力会社/高速道路/デジタル化した鉄道/MCAなど。

【受信機】今般の無線や放送のデジタル移行、アルインコのレシーバーにも影響はあるの?聞こえるアナログ無線はありますか?

  • 2011年7月からのデジタルTVへの移行が終了したため、レシーバーに搭載されていたアナログTVチャンネルのプリセットモードは機能しなくなりました。ラジオ放送に関してはアナログ波がまだ主流で、VHF帯のAMラジオ補完FM放送もワイドバンドレシーバー全機種で受信できます。またDJ-X81ではワンセグの地デジTV音声放送が受信できます。
    業務無線に関しては、警察はもとより消防救急や自衛隊の基幹系通信はごく一部の例外的運用を除きデジタル化したほか、防災、鉄道、タクシーやバスなどの乗り物等、通信のデジタル化は今後どんどん加速します。高度な秘話通話ができるデジタル通信では、例え同じ周波数や変調方式を受信できるレシーバーを作ってもユーザーが設定する秘話や通話コードが合わないと声を聞くことはできませんし、都会のタクシー無線ではカーナビのような位置情報も含めたデジタル配車システムを導入し、従来の単純な音声通信とは方式が変わってしまったものもあります。

    確かにユーティリティ受信ができる分野は減少していますが、以下のような無線はまだ楽しむことができます。

    ・航空無線:英語が主な無線ですが、一部は日本語を使うものもあります。空を飛ぶ飛行機が自分の高度や位置を地上に連絡する「航空路管制」や、地上の基地局に航路の天候などの情報をもらう「カンパニー」無線の「エンルート」通信などの飛行機側は、空港から遠く離れていても受信できます。地上の電波は空港の近くでないと聞こえません。ATISと空港名で検索、調べたATIS周波数で放送が受信できれば他の通信も聞こえる可能性があります。UHFの軍用航空無線も通常の管制は決まったチャンネルで、アナログで聞くことができます。
    空港内の地上業務の無線はデジタル化の影響を受けてアナログでは聞こえないものもあります。

    ・国際VHFマリン(船舶):港の近くだと楽しめる無線です。マンション高層階や山の上など条件が良い場所では数十キロ離れた場所でも受信できることがあります。英語、日本語、中国語など各国の言葉が使われます。出入港に関することだけでなく、航行マナーの悪い船への警告なども聞こえます。

    ・特定小電力無線:インカム、と呼ばれることもある無線機です。ありとあらゆるところで使われており、デジタル停波も予定されていません。飲食店、小売店、小中規模のスーパーやホームセンター(大規模店やモールはデジタル簡易無線をお使いのところが増えています)、ケータイショップ、病院(ハイパワー無線は使用禁止)、旅館やホテル、アマチュアスポーツの審判やトレーニング、イベント進行、各種式場、消防団や自治会、工事などの現場、工場や倉庫、さらには各種官公庁でも超近距離連絡用に使われていて、バラエティ豊かな通信が聞けることがあります。弱点は電波がせいぜい数百メートルしか飛ばないので、使用場所の近くでないと聞こえてこないことです。

    ・アナログワイヤレスマイク:700MHzと800MHzに割り当てがあるAとBタイプはイベント会場のステージなどで使われるもので、アナログです。これも微弱電波ですから会場のすぐ外レベルでないと受信できませんが、歌手の歌声など興味深い音声が聞こえる可能性ががあります。

    ・ヘリ無線:実は警察や消防も、ヘリコプターは航空無線のアナログAMを使います。チャンネルは決まっていて、通信も管制だけでなく現場の様子を漏れ聞くことができる場合もあります。

    ・消防署活系:以前は大都市の消防にだけ割り当てられていた周波数ですが、デジタル化が始まった際、消防署員や消防団員が現場で活動するときの横の連絡用に地方の消防にも割り当てが緩和されています。とはいえすべての消防が導入しているわけではなく、導入していても本当に災害や事件があったとき、普通の通信網だけでは足りないときの現場連絡用ですから、使用頻度は高くなく、近くにいないと聞こえません。但し聞こえれば、緊迫した現場の様子が手に取るようにわかることがあります。

    ・鉄道関連:JRの踏切には保線工事関係者が事故にあわないよう電車が近づいたら「下りが来ましたよ」「上りが来ましたよ」と教えてくれる接近警報無線が設置されています。鉄道写真ファンはシャッターチャンスを逃さないようにこれを聞くことがあります。また私鉄は都市部を走る大きな鉄道会社でもまだまだアナログを使っているところがたくさんあります。タクシーやバスもまだアナログが生きているところがありますが、乗車中に運転手さんが会社と通話する声が聞こえない車両(ナビのような端末が付いた車両)は配車システムごとデジタル化していると考えられます。

    この他にも、まだまだ活用されているアナログ無線は身近に残っています。

【受信機】メモリー周波数を誤って消してしまいました。どうしたら復元できますか?メモリーに書いてあるデータや周波数帳のデータは貰えるの?標準仕様のデータをエアバンドや鉄道仕様に書き換えてもらえますか?

  • 弊社の全てのレシーバーはメモリーデータを含む全ての設定をリセットできる機能を搭載しています。これは上級者が意図的に行う操作で、一般では行う必要はありません。通常は「パートリセット」や「システムリセット」と説明している方法で動作関連の初期化のみを行うようにしてください。又、上書き禁止機能(ライトプロテクト)が外れていてもメモリーが消去される場合がありますので、リセットを行う際は説明書を良く読んでから行ってください。

    もし誤ってメモリーを消したり、異なる仕様に書き換えを希望される場合、データ書き込み作業自体は無料で行っています。ただ、往復の送料実費はご負担頂いておりますのでご了承ください。

    お送り頂くものは無線機本体(電池やアンテナを含む一切のアクセサリーは不要)、返送先のご住所・お名前・電話番号、「メモリーの再書き込み希望」を明記したメモです。「エアバンドスペシャル」「鉄道スペシャル」など、特殊なデータが書かれていた物や、他のデータに書き換えをご希望の際はその旨必ずご明記ください。ご指定が無いものは、標準出荷仕様のデータを上書きします。また、運賃を宅配ドライバーにお支払い頂く着払いでご返送しますので、ご都合の良い時間などご希望が有ればそれも合わせてご記入ください。

    本サービスはあくまでメモリーの書き込み作業と受信動作確認だけで、測定器を通した点検や調整などは一切行いません。点検も合わせてご希望の場合はこのFAQの修理の項目をご参照のうえ、一般の修理サービスをご利用頂き、その際に「メモリーデータも書き直して下さい」とご依頼ください。書き込みはもちろん基本修理技術料に含まれていますので、追加料金はかかりません。

    【送り先】
    〒541-0043 大阪府大阪市中央区高麗橋4-4-9 淀屋橋ダイビル 13F
    アルインコ電子サービスセンター メモリー係 
    TEL:0120-464-007 


    ※こちらに必要事項をまとめたご依頼書がございます。プリントしてご利用ください。
    メモリー上書きご依頼書

    尚、弊社が無償配布するメモリー編集ソフト(Clone Utility)と有償のオプションケーブル(機種によりERW-7またはERW-8)をお使いになれば、メモリーデータを自分でパソコンから転送して書き込むこともできます。データはお問い合わせフォームから機種と製造番号(S/N M******のような番号)を明記の上ご請求ください。無償で、返信メールに添付してお送りします。スマートフォンのアドレスにはお送りできません。必ずPCのメールアドレスからご連絡ください。

【受信機】エアバンドスペシャルや鉄道スペシャルと一般仕様はどうちがうの?広帯域受信機に書かれたメモリーチャンネルの内容について詳しく教えてください。

  • 弊社の国内向け広帯域受信機は全てメモリーチャンネルにポピュラーな通信の周波数をメモリーして出荷しています。但しよほど大きな変更がない限り更新はしないため、デジタル化などで聞こえなくなったチャンネルを消すなどメンテナンスを行う必要があります。

    メモリーデータをカスタマイズしたスペシャル版はDJ-X11を除き、銘板も含めて仕様、付属品は全く同じです。メモリーチャンネルの書き込み内容だけが航空や鉄道関連専用になっていて、周波数帳も専用のものが付属します。価格も同じですが、航空や鉄道スペシャルをお求めの際は販売店に「**スペシャルをお願いします」と明確にわかるようご注文ください。

    DJ-X11Aは本体背面の銀色銘板の機種名に「DJ-X11A」と印字があります。AM音声受信時、音量を信号の強弱にかかわらず同程度に平均化するAGC(オートゲインコントロール)を実装している点がAなしの標準仕様と異なります。ACARSの2バンド受信時のデコード率が3割程度落ちるので、ACARSファンは標準仕様をお求めください。なお、DJ-X11Aに一般仕様や鉄道スペシャルのメモリーを書き込んで出荷することも可能です。ご購入前に、販売店にご相談ください。
    【ご注意】標準のDJ-X11でも、メモリーのみエアバンド仕様になっているものもございます。AGC回路付のDJ-X11Aなのかどうかは、先述のように背面の銘板の機種名がDJ-X11Aと、「A付き」であることをご確認ください。また、標準品に後からAGC回路を改造追加したものもあります。これは外見では見分けられないので、実際にAMを聞いてご判断頂くしかありません。

    標準仕様は代表的なエアバンド、国際VHFマリン、特定小電力無線、鉄道、盗聴器(雑誌などに掲載されていた情報を編集)などの周波数を広く浅く書き込んでいます。

    エアバンド仕様は日本国内の民間、軍用空港の管制周波数、ACC,カンパニー、地上業務などを北海道、東北…九州、沖縄まで地域別にバンクで区切っています。但しエアバンド周波数は同じものを近隣の空港とシェアして使ったり、多くの副用波を含んでいたりするため、それらも重複させてメモリーデータにすると、受信機のメモリーチャンネル数では全く足りません。このため、チャンネルと受信機のネーム表示は合致しないことが有ります。基本的に、同じバンク内にこれらシェアされている周波数も書かれているので、好みに応じてネームタグを書き換えるなどして使いやすいようにカスタマイズしてください。空港の公開されている周波数は、インターネットで「**空港(飛行場) 周波数」と検索すると入手できます。お気に入りのチャンネルだけ聞きたいときは、不要なチャンネルを「スキップ」機能を使ってSKIP指定すると便利です。SKIPチャンネルを飛ばして受信するので効率よく受信できます。また、エアバンドスペシャルはこのように多数のデータを書き込み済のため、自分の好きな周波数をメモリーする空きチャンネルが有りません。カスタマイズしたいときは不要なチャンネルを消す作業が必要になります。

    鉄道仕様も地域分けしてバンクに区切り、JR,私鉄、ロープウエー、ケーブルカー、モノレール、リフトなどの乗り物周波数を書き込んでいます。メモリーネームができるものは周波数の代わりにネームも書いてわかりやすくしています。

【受信機】DJ-X11のAGC改造について教えてください。

  • DJ-X11標準仕様はACARS受信のデコード率を上げるため、AM音声受信時、音量を信号の強弱にかかわらず同程度に平均化するAGC(オートゲインコントロール)を実装していません。ACARSの2バンド受信時のデコード率が3割程度落ちるので、ACARSファンは標準仕様をお求めください。ACARSは使わない場合、AGC回路を実装するDJ-X11Aをお求めください。なお、DJ-X11Aに一般仕様や鉄道スペシャルのメモリーを書き込んで出荷することも可能です。ご購入前に、販売店にご相談ください。

    【ご注意】DJ-X11には、メモリーのみエアバンド仕様になっている旧バージョンのエアバンドスペシャルがございます。ハード的にDJ-X11Aなのかどうかは、背面の銘板の機種名がDJ-X11Aと、「A付き」であることをご確認ください。

    なお、保証期間の有無にかかわらず有償になりますが、DJ-X11にAGC機能を追加する改造サービスもご提供しております。販売店に「AGC機能追加」とご依頼いただくか、弊社大阪サービスセンターを直接ご利用ください。本サービスは修理点検を目的とするものではありません。部品の追加後、既定の受信と動作の確認だけをしてお返ししています。

    [弊社サービスセンターのご利用方法]
    *価格:部品代込技術料3,000円、代引き手数料と運賃込み返送手数料1,200円+税10%=4,620円
     尚、一般修理をご依頼時、AGC改造もご希望であれば追加料金なしで承ります。(修理技術料\5,800+修理に使用する部品代+発送手数料、税諸掛りを申し受けます。)必ず「AGC改造希望」とお書きください。ご明記がないときは勝手に改造することはありません。
    *お支払:代引きのみとなります。他の決済方法をご希望でしたら無線機販売店にご相談ください。
    *ご依頼方法:返却先ご住所、お名前、昼間に連絡が取れる電話番号、「DJ-X11のAGC改造」を記載したメモ書きを添えて、以下の宛先に運賃元払いでお送りください。なお、復路の配達時間や曜日についてご希望があれば、合わせてお書き添えください。

    *梱包について:
    1:電池、アンテナなど付属品は一切送らないでください。
    2:メモ書きを入れず、送り状の備考欄だけに「AGC改造」と書かれると、読めなかったり修理品と間違って受付されるなどトラブルのもとになりますので、必ず別途メモ書きを入れてください。
    3:丸めた新聞紙でもよいので必ず梱包材を使って本体を保護してください。輸送中の振動や落下が原因の故障は保証に関係なく有償修理になります。到着時に異常が見つかったらご連絡を差し上げたうえで一般修理に切り替えます。
    4:梱包材にメモが紛れないよう、できればメモをゴムバンドで本体に巻く、ナイロン袋に一緒に入れて梱包するなど、わかりやすくなるようご配慮ください。


    【送り先】
    〒541-0043 大阪府大阪市中央区高麗橋4-4-9 淀屋橋ダイビル 13F
    アルインコ(株)電子サービスセンター
    TEL:06-7636-2361
    送り状備考欄に「DJ-X11 AGC追加」と記載してください。

    ※こちらに必要事項をまとめたご依頼書がございます。プリントしてご利用ください。
    X11のAGC機能追加依頼書

【受信機】盗聴器発見機能って何ですか?

  • 人のプライバシーを侵害し、情報を盗む手段には立ち話を盗み聞きするような原始的なものから、電波を使うもの、PCの無線LANのハッキング、画像盗撮などさまざまな方法が有り、社会問題化しています。弊社のワイドバンドレシーバーはこれらの中でもポピュラーな、アナログ音声の電波を使う盗聴器の発見に使用することができます。

    意図的に盗聴器として作られたものの他、介護用のケアモニター、ベビーモニター等の周波数も音を電波で飛ばす関係上、時に盗聴者が悪意を持って受信する対象となりえますが、弊社製品にはすでにこれらの機器で使われている代表的な周波数をメモリーさせてあり、弊社特許の各種機能を使って初歩的な盗聴器発見や、自分が意識していない電波を通じたプライバシーの漏洩がないかどうかのチェックを容易に行う事ができます。またDJ-X2000やX11にはさらに高度な、電界強度計や瞬間同調といった機能も搭載され、プロの盗聴器発見業者にも多数お使いいただいています。 

    但し、これらの機能は無線機・周辺機器の高度な使い方や、電波一般に関する知識等のノウハウと合わせて初めて一層高精度な探知が可能になるのであって、電波の知識が全くない方が高価なハイエンド機を買ったからといってプロのような精度での盗聴器発見はできません。

    インターネット上にこれらセキュリティに関する情報はたくさん有りますから、ご不明な点などは「盗聴」「電波」などをキーワードに検索してください。尚、市販されている盗聴器となりうる無線機器の多くは非合法な規格のものですから、それらを仕掛けることは違法です。

    弊社は盗聴器メーカーではありません。盗聴という行為自体に対するお問い合せへのサポートも一切行っておりません。盗聴器を発見できなかったことに対する補償もありません。情報漏えいの疑いを強くお持ちの方は探偵社など専門家にご相談されることをお勧めします。

【受信機】 DJ-X3/X8/X11/X81で、充電台に入れても充電が始まらなくなりました、電源ボタンが効かず起動しません、液晶画面やバックライトが点滅します、充電タイマーが正しく動かなくなりました…故障ですか?

  • ご購入後初めての充電時や、電池が減って自然に液晶画面が消えていた後に上記の異常が生じた時は、内蔵マイクロコンピュータの誤動作の可能性がございますので、以下の操作で再起動を行ってください。

    【操作】
    1:充電池を受信機から取り外します。充電用ACアダプターも外し、全ての電源供給を止めます。
    2:内部の部品に溜まった電気を放電させるため、そのまま30秒以上お待ちください。
    3:充電池は外したまま、ACアダプターのプラグを受信機側面のDC端子に接続して通電します。
    4:電源がそのまま入らないときは電源ボタンを押して起動させてから、一旦電源を切ります。
    ACアダプターを接続したまま充電池を装着し、正しく充電動作が始まることをご確認ください。(充電が始まらない場合は、充電や充電時間に関する設定項目がないか、説明書でご確認ください。)

    この再起動をしても異常が改善しない場合は、サービスセンターにご相談ください。

    【参考】
    ・ 減電状態の時にソフト上の処理で強制終了をさせず、少しでも長く受信できるように設計したため、電池電圧が必要値よりも下がった時にマイコンがフリーズした状態で停止するリスクが増えたことに起因する現象です。従い、減電池表示が出たらタイムリーに充電したり電池交換したりすれば起こることはありません。
    ・ アダプターでなく、満充電したバッテリーパックや新品の電池でも再起動させることができます。屋外で受信されるときは、スペアの新品乾電池を持っておくと安心です。
    ・ マイコンの誤動作自体は故障の原因になりませんが、周波数メモリーデータが消える原因になることがございますので、電源ボタンが効かない時や電池が切れた時は、速やかに上記の操作をしてください。
    ・ ご使用にならない時は、常に電池を取り出して保管することをお勧めします。入れたまま保存すると待機電流や自然放電で電池の持ちが短くなるほか、電池性能の劣化や液漏れの原因となります。

【受信機】アルインコの受信機はACARSやAISなどデータ通信の受信にも使えるの?

  • 本項はDJ-X100発売前の、アナログ専用受信機向けのFAQです。DJ-X100ではこれらのソフトの動作検証はしておらず、サポートも致しかねます。

    * KG-VDLは現在配布を終了されていますが、参考のため掲載を続けます。
    【A-1:KG-ACARSとKG-VDLについて】
    民間航空機の運行に実際に使われているデータ通信ACARS(Automatic Communications Addressing and Reporting System)やVDL(VHF Digital Link)の信号を受信し、パソコン上に飛行状況などをプロットさせることが航空ファンに大人気です。弊社ではDJ-X2,3/3S,7,8,10,11,20/2000、及びアマチュア無線ハンディ機でワイドバンド受信ができるDJ-V5/C7/G7でACARS、DJ-X11では両方の動作を確認しています。

    弊社がACARS受信に使用したソフトは日本語のフリーウエアで初心者にも大変使いやすく、接続が非常に手軽なKG-ACARSです。このソフトを弊社無線機と組み合わせてご使用になる上で、ご注意頂きたい点は:

    *デジタルデータを受信するのでスケルチを開放(レベルゼロ)にしますから、音声(ノイズ音も含めて)が出っぱなしになります。このため電池を非常に早く消費するので外部電源のご利用を強くお勧めします。インストール環境や必要なハードウエア、無線機とパソコンの間の接続方法などはソフトの推奨に従ってください。

    *受信モードは音声の航空無線と同じAMです。検証時のセッティングではDJ-X2000やX8、X11など音質切り替えのある機種はHI側に設定すると好結果が得られました。デフォルト設定では上記の機種の131MHz帯は自動的にAM受信になりますが、別のモードに固定する設定に変更されているとピギャピギャ音は聞こえても動作しません。うまく動かないときはAMモードになっているか確認してください。バッテリーセーブは原理上スケルチオープンで無効になりますが、設定でもオフにしておくことをお勧めします。

    *DJ-C7の音声出力用2.5mmステレオジャックはマイクジャックも兼ねており、単純に3.5mmモノラルジャックのついたコードに変換プラグを付けて接続するとC7は送信してしまい、使えません。ご自分で転換コードをお作りになる場合はプラグの真ん中のリングは使わないようにして、3.5mm側の先端と2.5mm側の先端(トップ)、根本(スリーブ)はお互いにアースとなるように接続してください。弊社アクセサリーEDS-7変換プラグ(定価1260円)をお求め頂くと市販の3.5mmモノラルケーブルをそのままC7に挿すことができます。旧品番アクセサリーですが、弊社に若干在庫がございますので販売店にご注文ください。尚DJ-X7は、ERW-7に付属の変換プラグを使って直接無線機に接続できます。

    *残念ながらモービル無線機で航空無線受信が可能なDR135・120系やDR620・635系ではうまく動作しません。F1Eデジタル通信モード対応など設計上の理由から音声フィルター特性がハンディ機とは異なることが理由で、ソフトのせいではありません。ACARS受信は音声の航空無線受信と合わせて行うと一層興味深い物になります。モービル機は音声出力が大きく出来るので音声受信用、ハンディ機はコンパクトなのでパソコンの横に置いてデータ受信用、と使い分けてください。
    尚、DJ-X11の2波受信機能を使い、例えば131.25と131.45のようなトラフィックの多いチャンネルをモニターすると、同時に信号を受信することがあります。このとき受信した信号は「音が混じった」状態でパソコンにモノラル入力されますのでデコードしないことがあります。一般の地域では2波モニターの方が確実にプロット数は増えますが、東京と成田のトラフィックが両方受信できるようなACARS信号過密地域ではバッティングが増えすぎてデコード率が下がる時間帯があるかも知れません。2台の無線機で別々にRchとLchからステレオ入力された信号はサウンドカードで別処理されるので同時受信した時でもデコードします。ご注意ください。

    * KG-VDLは現在、配布を終了されていますが、参考のため掲載を続けます。
    KG-VDLは次世代の高速デジタルACARSとも言うべきVHF Digital Linkの略でVHF帯を使った航空機のデジタルデータ通信の総称です。KG-VDLではVDL Mode2のデコードを行うことが可能で、そのうちACARSフォーマットのデータを従来のプロットソフトに受け渡すことでメッセージの解析と航空機位置のプロットを可能にしています。このソフトは従来の受信機では簡単なケーブル接続だけでは使えませんが、DJ-X11の場合IQ信号モードがサポートされているため3.5mmステレオ(必ずステレオプラグをお使いください)ミニプラグ付きオーディオケーブルでPCに接続するだけでKG-ACARS/KG-HFDLの地図上に簡単にVDL信号をプロットできます。KG-VDLの説明書(readme.txt)にはDJ-X11の使い方が丁寧に書かれておりますので詳細はそちらをご参照ください。IQ信号出力時にはバッテリーセーブ、スケルチとボリュームは関係なくなるため、これらの設定を変える必要はありません。

    * KG-AISは現在、配布を終了されていますが、参考のため掲載を続けます。
    【A-2:KG-AISについて】
    Automatic Identification Systemと呼ばれる船舶のリアルタイム・プロットも、沿岸部にお住まいのユティリティリスナーの間で人気が急上昇中です。この受信に使われるソフトKG-AISでは「検波信号」という音声とは異なった信号をパソコンに入力する必要があります。DJ-X11ではこの信号をセットモードで選択することで音声信号同様にイヤホンジャックから簡単に取り出せるため、市販の3.5mmプラグが付いたオーディオケーブルでそのままパソコンに接続できます。後は航空無線のACARSと同じような感覚でレベル設定などをすれば、航行する船舶の位置や船のデータをパソコン画面で見ることができるようになります。

    *アナログMCAは遅くとも平成30年4月までに廃止されます。また、すでに900MHzデジタルMCAへの移行が促進されており、受信しにくくなっています。デジタル化したMCA無線の受信には使えません。
    【A-3:KG-MCAについて】
    DJ-X2000とX11は、850MHz帯MCA無線で特定の局にロックすると、MCAのシステムが通話チャンネルを変えても自動的に追従して受信できるソフトウエア、KG-MCAに対応しています。DJ-X2000ではERW-7, DJ-X11ではERW-8と、市販の3.5mmプラグが付いたオーディオケーブルでパソコンに接続します。ERW-7/8は周波数制御用、オーディオケーブルは音声の入力用です。詳細はソフトの説明書をご覧ください。検波信号が取り出せるDJ-X11ではMcAccessの他、JSMRのMCA無線にも対応します。

    * KG-HFDLは現在、配布を終了されていますが、参考のため掲載を続けます。
    【A-4: 短波帯で使うKG-受信ソフトについて】
    KG-FAX,KG-HFDL,KG-NAVTEXはDX-R8レシーバーで(アマチュア無線局を開局しておられればDX-SR8やSR9トランシーバーでも)楽しむことができます。両機ともERW-7を使えばKG-HFDLの周波数自動制御機能に対応します。接続は無線機のPHONE端子とPCのLINE-INジャックを3.5mmオーディオケーブルでつなぐだけです。(ERW-7も併用する場合はUSBポートと無線機のSP端子をつなぎます)

    残念ながら信号特性やチューニングの問題からDJ-X11やX2000のようなハンディ受信機のSSBモードでは、これらのデータ信号はまともに復調できません。

    【A-5: KG-RSについて】
    大気の状態を観測する気象観測気球にとりつけた調査機器のデジタル信号を受信、高々度の気温や気圧、湿度データを受信、パソコンにプロットするKG-RSもDJ-X11の検波信号・IQ信号両方の出力に対応して、どちらを使っても3.5mmオーディオケーブル接続だけで使えます。使われている機器が80mWと微弱な電波で放球場所や時間も制限があるため、航空機のACARS信号ほど簡単には受信できませんが、それだけに興味深いデータ通信です。

    【A-6: ソフトウエア受信に関するFAQ】
    位置データのプロッティング受信で最も大切なのは「外部アンテナを立てること」です。乗り物の移動に合わせて落ちてくる電波を連続して受信することでプロットが出来るデータ受信では、山の上や高層マンションの上層階、港が目の前といった場所にでもお住まいで無い限り、付属のホイップアンテナではまともなプロットは取れません。屋外用のアンテナを、なるべく障害物が少なくて高い場所に設置することが絶対に必要になります。

    多くお問い合せを頂くのが「KG-ソフトを使うのにERW-7/8が必要ですか?」ということです。これらのソフトを基本動作だけで使うならKG-MCAを除いてERW-7/8は不要で、電気店やホームセンターなどで安価に手に入る市販の3.5mmプラグ付きオーディオケーブルだけで事足ります。LINE-IN端子が有るパソコンでは抵抗無し、MIC端子を代用するときは抵抗有りのケーブルが基本ですが、相性もあるようですから一概には言えません。

    弊社のテスト環境では、KG-シリーズのソフトウエアはreadmeファイルをよく読んで接続と設定を正しく行えば複数のPCですんなりと動作しましたが、弊社製受信機に限らずサウンドカードとの相性などで上手く動作しない例も多数確認されているようです。申し訳ありませんが、このような相性の問題を全て検証することは不可能ですので、KG-シリーズに限らず第三者が制作されるソフトウエアの弊社製品との動作保証やサービスセンターでのステップバイステップの使い方サポートは一切致しておりませんので、予めご了承ください。(KG-ソフトウエアのページへのリンクは作者K.G氏の許可を得て掲載しています。)

【受信機】空線キャンセルが上手く動きません。DCSが正しく動かない事があるようです。地下鉄の長波が受信できません。盗聴発見機能でスキャンが止まりますが盗聴器は仕掛けられていないようです…なぜ?

  • ワイドバンド受信機は、大変広い範囲の周波数を色々なモードで快適に受信できるよう、多彩な機能を搭載しています。しかし、これらの機能は無線機の性能以外に受信する信号の強度や特徴など様々な要因から、動作しないことがあります。

    *空線キャンセラーは信号のトーン、電界強度などによって動作をしなかったり、キャンセル動作が外れやすくなったりします。アナログのJR鉄道無線は比較的キャンセル動作がさせやすく安定するので、それで動くようなら無線機自体の故障の可能性は低いと考えられます。DCSも送信に使われているトランシーバーの波形などによって動作しなかったり安定しないことがあります。

    *地下鉄で使われている長波は信号が弱く、電車の車体も電波を遮蔽するので窓際に寄らないと電波を拾いにくいことがあります。又、長波の帯域はハンディ広帯域受信機の回路から出るノイズの影響を受けやすく、割り当てチャンネル上に強いノイズが出て受信妨害する場合もあります。特定のCHは場合によってサービスセンターでノイズを消すことが出来ても、どこか別の近隣周波数にノイズが出て、そのCHを妨害してしまうことになります。

    *盗聴発見機能もノイズなどに影響を受けてスキャンが止まることがしばしばあります。レシーバーが見つけることの出来るタイプの音声盗聴器であればスキャンが止まった周波数で必ず盗聴器が実際に拾っている音声を聞くことが出来ます。

    このような現象は、修理や点検では修正することが出来ない場合がありますが、製品の仕様とお考えください。